GMは、富士重工を4WDの拠点として位置付けた。そして2001年6月、田中社長は会長に就任、後任社長には執行役員を務めていた竹中恭二氏を抜擢した。竹中氏は、このGMとの戦略的な提携交渉の事務局を務め、GM首脳とも知己を得ていたことが「15人抜き」の大抜擢となったのである。富士重工は、GMとの製販協力の第一弾として、2001年8月、GMのタイ工場でOEM生産された小型SUV「トラヴィック」の販売を開始した。月販1000台。この車は、GMの欧州子会社「オペル」が開発、タイ工場で生産されたスバル向け車種を日本GMが輸入して、スバル販売店で販売することになったわけだ。しかし、業績低迷に陥ったGMは、2005年10月、突如、富士重工の20%の持ち株を放出した。富士重工が11.3%を買い戻し、残りの8.7%をトヨタ自動車に買却したのである。ついに、スバルはトヨタグループ入りすることになったわけだ。今後は、GMに代わって筆頭大株主となったトヨタとの間で、ハイブリッド車など次世代技術で提携を深めていくものと思われる。また、トヨタが進出を狙っている航空機産業でも提携していく可能性もうかがわれるのである。
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