日本人は、どんな物でも、縮小化してしまうことの天才だ。戦後、トランジスタラジオが、日本の・代名詞のようにいわれるようになったが、トランジスタラジオだけにかぎらない。電気洗濯機でも、冷蔵庫でも、日本の物はみな小さい。テレビでも、小型、薄型とりまぜていろいろあるし、計算機にいたっては、たばこほどの大きさのものまであらわれた。そのほか、カメラ、自動車、汽車などから、洗濯ばさみ、クリップ、押しピンといった身のまわりの品物にいたるまで、日本の物は一様に小型にできている。
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私はかつて、シベリアにいったとき、オビ川のダムをみたことがある。ある日、私たちをのせたバスが、みわたすかぎりの大平原をつっぱしっていく途中で、アナウンスがあって、ここがダムだといわれた。しかしそこは水もなにもないただの平原だ。私たちが文句をいっていると、通訳が、むこうにオビ川がみえるだろうという。そういわれてみると、窓の両側とも、地平線のあたりがキラキラとひかっている。なんとこれは幅(長さではない)数キロメートルにもわたるアースダムで、私たちはそのどまんなかにいたのだ。