政官財の癒着やその構造が問題になっていますが、そのうち、官僚システムは世界一優秀なシンクタンクとも評価されています。確かに国際情勢も勘案して、グローバルに日本の正しいあり方を検討し、政策に反映させようと努力する役人もいます。また、その正論が上層部にかかってくる政界や財界の利害がらみの圧力で通らなかったり、ゆがめられて残念がっている人も多いのです。しかし、上級職の国家公務員になって一年もたたないうちに、担当分野の日本の方向づけは自分が担っているという気負いたった役人になり(それでこそ行政ができるともいえますが)、一般国民に向かって「我が省は」と、省益を守る権化に変わってしまう人も多いのです。省益とは、多くの省庁が所管しているテリトリーに他の省庁が理屈をつけて食い込むことを防いだり、従来から持っている権限の侵害、縮小を防いで、一層の拡大を図り、有利な権限を手中におさめることです。彼らがその省益にこだわっている間は、国民は強権政治の亡霊から解放されそうにありません。