新築ラッシュでどんどん質が向上していた私が10年間住んだ中古マンションを売って、新築マンションに買い換えたのは、2000年のことです。そのころは、既に『住宅情報』の副編集長になっていましたし、宅地建物取引主任者の資格も取得していました。つまり、売買に関する知識を身につけたということです。その私が、永住を想定して希望条件を整理し、その条件に合う新築マンションが出るのを気長に待ちました。なぜ、新築マンションだったのでしょう。1999年以降、新築マンションは供給ラッシュが続きました。バブル崩壊後の企業の福利厚生施設の跡地や、官民一体となった再開発事業などで、次々とマンションが建ちました。毎年8万戸を超える数を供給してもなお、低金利効果で、購入準備がまだできていない若年層を取り込んでマンションが売れた時代でした。当然消費者も賢くなって、質のよいものを買うようになります。マンション分譲会社各社の競争はさらに過熱し、利益を抑えてでも質のよいものを供給せざるをえなくなります。私が新築に的を絞ったのは、こうした新築マンションの質が向上している途上だったからです。2000年に運用を開始した、国土交通省の(住宅性能表示制度)などもあって、住宅の基本性能の高さがセールストークになったことも後押ししました。マンションの構造などの基本性能は、個人で後から手を入れられるものではありません。